最近、住宅の性能について考えられることが多くなっていると思います。
いわゆるスマートハウスというものですが、そんなエネルギーを効率よく運用するスマートハウスを成り立たせるうえで、欠かせない役割を担うのがHEMSと呼ばれるものです。
HEMSがあればエネルギーの見える化はもとより、適切なエネルギーの運用ができると言われていますが、具体的にはどのようなものなのでしょう。
まず最初に、HEMSとは何かを確認しておきましょう。
HEMSはホーム・エネルギー・マネージメント・システムの略です。日本語に置き換えると、家庭内のエネルギーを管理するシステムともいえるもので、日本では、2020年代中にすべての家庭でのHEMSを実現することを目標にしています。
では一体どのようにエネルギーを管理しているのでしょう。エネルギーの管理には、スマートメーターで使用している電気の量を随時把握できるといった、エネルギーの見える化が重要です。
そのうえでHEMSは適切なエネルギーの運用を行い、家庭内の電化製品の制御や、ガスや水道といった電気以外のエネルギーとも連携し、それぞれを効率よく運用することで家で使用するエネルギー効率をあげているのです。
外出先から家電製品を遠隔操作することが可能に
さらにHEMSは使用しているエネルギーを見えるようにしますが、ただ見えるだけではありません。
条件さえ整えれば、エネルギーによって動く家電製品を外にいても、操作ができるようになるのです。
たとえば暑い夏の盛り、家でクーラーを使っていて、その後外出した場合、クーラーをちゃんと消したか不安になることはありませんか?
例えば無線アダプターに対応するクーラーであれば、屋外に居てもスマートフォンでクーラーのオン、オフを操作できるので、不安に思う必要がありません。それどころか、帰宅する少し前に室内をあらかじめ冷やしておこうと、より便利に使うことも可能となるのです。この機能はクーラーに限らず、照明や炊飯器、洗濯機など対応するさまざまな家電製品にも使うことができます。
離れていても家族の様子を確かめられる
HEMSは、住まいから離れていても家電製品の運用を確認できますが、それによってさらに大きなメリットも望めます。
たとえばお子さんがいる両親共働きの家庭では、子どもがいつ帰っているか心配です。
そんな時は、外出先で住まいの人の出入りや就寝を知らせてくれる機能を利用しましょう。この機能があれば、夕方くらいに照明が利用されると在宅を検知し、両親のスマホにお子さんが帰宅したという通知が来て、夜になって子ども部屋の照明が消えればお子さんが就寝したと通知してくれるのです。
もちろん常に使われる機能ではないかもしれませんが、ちょっとした心配をこうした機能に大いに助けられるということもあるでしょう。
電気の利用状況を随時知ることで省エネ意識が高まる
HEMSの大きな特徴は、エネルギーの利用状況を随時把握できることです。これは住人にとっても非常に大きな意味があり、たとえば省エネ意識の向上というメリットがあります。
というのも、HEMSはこれまでの電気の利用状況も管理していて、場合によっては今月のエネルギーの使用量が平均値を越えれば通知するなど、使い過ぎに警告を出す機能があるのです。
そこまでエネルギーを使わない人でも、前月分を越えないよう使い過ぎに気をつけるなど、エネルギーが見えることによって今まで以上の節約を意識するようになるでしょう。
子どもに省エネを教える際もわかりやすく、家族全員で省エネを心がけることができます。
HEMSはこれからのスマートハウスを実現するうえで必要不可欠なものであり、使い方しだいで暮らしをより便利にすることも可能です。
オウルの家ではエコジョーズなど、さまざまな省エネを意識した設備を整えています。今よりももっと効率のいい、省エネや創エネ、蓄エネを望める住まいをお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。